maintenance maintenance

MAINTENANCE

タイルの美観を保つ

タイルメンテナンス

 1000℃超の温度で焼しめられたタイルは、他の仕上げ材に比べてもとても丈夫で耐久性が高く耐候性にも優れています。またファッション性が非常に高く、毎年各国の先進的なメーカーから様々なデザインやサイズのタイルが発表されており、目を奪う美しいタイルの世界が演出されています。そのため、お客様のこだわりの空間を保護し美観を永く保つためにベストな選択と言えるのです。それで、こだわりのタイル空間をより永く美しく維持するために以下のメンテナンス方法をお役立ていただければ嬉しく思います。

 タイルに付着する汚れ対策には、施工箇所や付着物、施工方法を考慮します。施工時の誤った仕上げ洗いに起因する汚れ、目地材やモルタルなどを含むセメント成分に起因する汚れ、雨などの水掛かりによる汚れ、油やタンパク質汚れ、ゴムやシリコンの汚れ、泥汚れ、石鹼かすなどのぬめりなど、どこでどのように発生したかを知ることが第一歩です。

よくある汚れ

泥汚れ、鳥のフンなど

 泥汚れなどがタイルの中に浸透することは稀です。タイルの上にのっているだけの場合がほとんどですので、ブラシやホウキなどで除去できます。取れにくい場合にはぬるま湯などで柔らかくしてからこすればほとんどの場合は汚れが取り除けます。鳥のフンなどは泥に比べてこびりつきやすく、また衛生面からも早くに取り除くことをお薦めします。

靴のあと(ゴム跡)

 ゴム跡もタイルの中に浸透しているわけではなく、タイルの上にのっています。水やぬるま湯で柔らかくした後にブラシなどでこするか、雑巾でふき取ることで除去できます。取れにくい場合は、中性洗剤を使用する、メラミンフォームや砂消しゴムを使用することで除去できます。

タイヤ痕

 タイヤ痕には油やカーボンが含まれています。汚れが浸透し除去しにくくなり染みになる場合がありますので、早めに対処してください。タイヤ痕を確認した時には、市販のタイヤ痕リムーバーなどを説明をよく読みながらお試しください。車輌展示場などタイヤ痕がつきやすい場所では、予めシートを敷くなど予防措置をお薦めします。

油汚れなど

 油汚れはタイルに存在するポーラス(細孔)に入り込みやすいため、早めに対処してください。タイルの防滑性を損ねて滑りやすくなったり、固まってとりにくくなったりすることがあります。厨房などの油汚れに常にさらされる場所では、こまめな清掃をお願い致します。頑固な油汚れには、市販のタイル用洗剤をご使用ください。さらにお手入れが必要な場合には、段階的に中性洗剤、弱アルカリ性洗剤、アルカリ性洗剤をお試しください。それぞれ製品の説明や注意書きを十分に読み、目立たない場所でまず試験的にご使用ください。アルカリ性洗剤の取り扱いには十分ご注意ください。

食品などの汚れ

 食品に含まれるタンパク質は凝り固まると除去しにくくなります。厨房や市場、食品工場の床などはこまめにタイルを洗浄してください。食品の汚れは、ぬるま湯や中性洗剤を用いてブラシや固くしぼった雑巾などで除去できます。除去が困難な場合は、市販のタイル用洗剤をお試しいただき、それでも除去しにくい場合には段階的に中性洗剤、弱アルカリ性洗剤、アルカリ性洗剤をお試しください。アルカリ性洗剤の取り扱いには十分ご注意ください。

石鹼かすや湯垢など

 浴室内でのタイルのぬめりは多くの場合浴室用洗剤で除去できます。浴室用洗剤を塗布した後しばらく放置するなど使用方法に従って使用し、その後十分な水で洗い流しながらブラシなどでこすってください。研磨剤などが入っているものはタイルの表面を傷つける場合がありますのでご注意ください。ぬめりが取れるまで繰り返します。

メンテナンスの世界
  • 洗浄はまず目立たない場所で試し問題がなく効果があれば全体に広げてください。
  • 洗剤は製品の説明と注意事項を十分に読んでご使用ください。
  • プロフェッショナルが扱う洗剤に関しては、十分な知識と経験がある方が取り扱ってください。
  • アルカリ性洗剤の取り扱いには十分にご注意ください。酸性洗剤との使い分けには特別な注意を払い、有毒ガスが発生しないよう細心の注意をお願い致します。
  • 酸性洗剤は目地材にダメージを与えやすいので、なるべく目地材に当たらないよう気をつけてください。事前に水浸しを行うなど、予防措置をお願い致します。
  • 酸性洗剤がタイルに与える以上に施工箇所の他の部位に影響を与える可能性があります。とりわけ金属部分の腐食などにご注意ください。
  • いずれの場合も、洗剤を使用したあとは十分に水ですすぎ洗剤を流し切ってください。